リスクコントロール

むし歯は一度できたらどんどんひどくなると思われがちですが、お口の中の状態(条件)で小さなむし歯は進行が止まる!そのためには、自分のむし歯になりやすい弱点(リスク)を知って、その弱点(リスク)をコントロールし、それに応じた対策をとることが大切だ。

自分の弱点(リスク)を知るための検査とそれに応じた対策

自分の弱点(リスク)を知るための検査とそれに応じた対策自分のむし歯になりやすい弱点(リスク)を知るための検査には、どのようなものがあるのか・・・

1.だ液の量と性質
一定時間、味のないものを噛み、だ液の出る量を測定する。(だ液のベトベト感を観察したり、だ液の働き具合を測定したりする。)
⇒だ液の量が少ない場合は、咀嚼機能の回復をする。服用している薬によっては、だ液の量を減らす副作用のものがあるので、薬の再検討をする。

2.だ液中のむし歯の原因菌の量
検査用のスティックをなめ、そのスティックを薬品につけ調べる。
⇒ミュースタン菌が多い場合は、キシリトールの利用や殺菌剤で除菌。
⇒乳酸桿菌が多い場合は、むし歯の処置や砂糖の摂取量の制限。

3.飲食の回数
問診によって調べる。回数が多いほど、むし歯の原因となる糖を取り続けていることになる。
⇒回数を減らしたり、就寝時の飲食をやめる。

4.フッ化物の利用状態
フッ素入りのハミガキコなどを使用しているかどうか。
フッ化物をあまり使っていない場合は、フッ素を塗布したり、フッ素入りのハミガキコなどを使用する。

5.過去のむし歯
過去のむし歯の経験の有無

お子さんのリスクコントロール

お子さんのリスクコントロール乳幼児は、飲食の回数が多く、糖分も必要とする。また、乳歯は酸に弱いため簡単にむし歯になってしまう。ある程度の年齢になれば、ハミガキもきちんとできるようになりますが、小さいお子さんの場合はなかなか難しい。

乳歯が生え揃ったあとの哺乳瓶の使用は、むし歯になってしまうリスクが高くなる。乳酸飲料やジュースを入れた哺乳瓶を使い続けていると、長時間糖分にひたされた状態になり、そうなると、むし歯になりやくすなり、ひどくなると前歯がほとんどなくなってしまうことさえある。咬みあわせにも悪影響を及ぼすので、哺乳瓶の使用には十分気をつけること。

また、ミュースタン菌は、親などからお子さんに感染すると言われている。お子さんのリスクコントロールをする以前に、ご自身のリスクコントロールも心がけ、そして、お子さんの飲食には十分気をつけてあげることが大切。

ミュースタン菌を減らす

ミュースタン菌を減らすには、飲食の回数を減らしたり、フッ化物の使用回数を増やしたりすることが効果的。ただ、いったん定着したむし歯の原因菌は、いくらていねいに歯ブラシをしても一時的に減らすことはできるが、またすぐに増加してしまう。

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